鹿膠に柔軟性を持たせたタイプ
特殊鹿膠と同質の原料ですが、ポパール(膠質)・グリセリン(湿気を含む特性)・フェノール(防腐剤)をより多く含んでいます。特に、軟靭膠素では、これらを多く含み、乾燥度の激しい冬場の大作のひび割れ防止に使われます。これらの膠で描かれた作品は、全体に湿気を帯びた感じで、柔らかく仕上がります。潤滑剤が多く入っているため、ほかの硬い膠と混用して使うと、硬い膠に柔軟性が得られます。
*膠は60?70度で煮るのが最適です。煮沸すると、接着力が弱くなります。ドーサ液を作るときは、生明礬は膠を煮て溶かしてから入れてください。夏季は腐りやすいので、とくに注意してください。腐敗すると接着力を失います。