ロシアイコンに使用された、透明感あふれる緑色顔料。
彩度が高く、透明感に優れた上品です。
絵具の原石ダイオプテーズは、エメラルドかと思うほど深く鮮やかなグリーンが印象的な美しい石です。
1785年にカザフスタンで発見された当初はエメラルドだと思われていましたが、1797年にフランスの鉱物学者アウイ(R.J.Hauy)の研究の結果、エメラルドとは別の組成であることをわかり、新種の鉱石として発表されます。
石を透かして見ると、その内部に劈開(へきかい)が明瞭に見えることから、ギリシャ語の「透かして(dia)」と「見える(opazein)」を組み合わせてダイオプテーズと名付けました。
中央アフリカなどで鉱脈が見付かるのはカザフスタンでの発見から100年ほど後の事となります。
(*劈開:結晶の特定方向に沿っって割れる性質)
ダイオプテーズは銅鉱床の酸化帯で硫化物が風化してできる鉱物の一種で、方解石や石英などに付着して形成されます。同様にして形成されるマラカイト(孔雀石)よりも産出量ははるかに少なく、絵具原料としてもトップクラスの希少な鉱石です。
絵具としては主にロシアイコンでの使用例が多く見られます。
色調は精製方法によって濃い緑色から鮮やかな黄緑色まで豊富で、色は緑青(マラカイト)よりも透明感が際立ち、高純度になると光を放つような美しい発色を特徴とします。
本品は精製処理により彩度を高めたました上品です。
お好みのメディウムで練成し、日本画、水彩、テンペラなどでご使用下さい。
【色について】お使いのモニター環境等によって、画面上と実際の色とは多少異なってしまいます。この点をあらかじめご了承の上、参考程度にご覧下さい。
商品情報 | |
原石 | カザフスタン産ダイオプテーズ(和名:翠銅鉱) |
粒度 | 岩絵具10~11番程度 |
容量 | 8g ガラス瓶入り |
使用法 | 膠・アラビアガム・油などの絵画用メディウムで溶いて使います。 |
注意事項 |
お使いのモニター環境等によって、画面上と実際の色とは多少異なってしまいます。この点をあらかじめご了承の上、参考程度にご覧下さい。 絵画材料以外での用途には使用しないで下さい。 人体に使用しないで下さい。 目・口・鼻に入らないようにして下さい。 使用時は防護具を着用して下さい。 使用後は手をよく洗って下さい。 お子様や扱いに不慣れな方の手の届かない所に保管して下さい。 |
<色について>
色調見本は、ご使用のモニター環境によって実際の色とは異なって見える事があります。 また、製造ロットによって色味が多少の差異が生じる場合がございます。あらかじめご了承の上、参考程度にご覧いただきますようお願いいたします。